Q1.復帰50年イベントに参加しての感想は?
沖縄の皆さんとのイベントで、やはり感情が緩んだのでしょうか。普段の自分にはないような感情が出てきて楽しかったです。
Q2.復帰前の話はご家族から伺ったことはありますか?
今まであらたまって話を聞くことはありませんでした。正直、復帰の日も、強く意識したことはありませんでした。
今年は復帰50周年ということもあり、母に聞いてみたら、基地の人たちがダンスパーティーをする街の社交場があったり、仕事で英語を話す人もいたと思う、と聞かせてくれました。様々なことがあったと思います。立場によって見ていたもの、感じたことは違うのでしょう。
そして今回、具志堅用高さんの復帰当時の話を伺えたのは貴重な機会でした。感謝しています。
Q3.日々の暮らしでウチナーンチュだなと実感することは?
12歳から東京に出てきたので、沖縄の方言が全然出てこなかったんです。それが10年前からFM沖縄でラジオ番組「いいね!OKINAWA!」(毎土曜・12時25分〜12時55分)を担当させていただくようになって、ようやく訛れるようになってきたんです。さらに最近感じているのは、沖縄の人と沖縄のイントネーションで喋ると、精神的なものなのか、そのリズムがそうさせるのか分かりませんが、すごく自由になるのです。本来の自分が持っているであろうエネルギーが、湧き出てくることを感じます。
Q4.今後さらに伝えたい沖縄の魅力は?
う〜ん、なんでしょうね 観光に来てくださる方も増えて、私よりも詳しい人も。沖縄の魅力はすでにだいぶ広まっているのではないでしょうか。
ただ世界ではまだまだ沖縄の存在自体を知らない方もいると思うので、食文化や人の在り方などを知っていただけたら。特に海! 沖縄の海の綺麗さには心救われる魅力があると思っています。
Q5.50年後の沖縄に期待することは?
期待というより、年齢を重ねるにつれ、自分は沖縄のために何ができるのだろう?と常に考えるようになりました。特に子供達のために、この自然を残すためにはどうしたらいいのだろう?と。
それには、まずは平和であって欲しい。一番はそこです。先祖が私たちに平和の大切さを教えてくれたように、私たちも未来に向けて平和を、その先にある幸せを伝えていけたらと思っています。
PROFILE
島袋寛子氏
歌手
1984年4月7日生まれ。沖縄県出身
1996年“SPEED”のメンバーとして12歳でデビュー、数々のヒットナンバーを生み出す。1999年にシングル「AS TIME GOES BY」でソロデビュー。2000年にリリースした「Treasure」で第42回日本レコード大賞優秀作品賞を受賞。2004年からは「Coco d`Or」の名でジャズプロジェクトをスタートさせ、第46回日本レコード大賞企画賞受賞、第19回日本ゴールドディスク大賞ジャズ・アルバム・オブ・ザ・イヤー(邦楽部門)を受賞し3枚のアルバムを発表。2013年には自身のルーツを見つめる楽曲を歌ったアルバム「私のオキナワ」をリリース。女優としても積極的に活動し、舞台「モーツァルト!」、「ソング・ライターズ」「刀舞鬼」映画「LOVE SESSION」「アンドロメディア」等に出演。2012年から地元沖縄のFM OKINAWAで「島袋寛子のいいね!OKINAWA」のパーソナリティを務めている。2022年1月にニューアルバム「0」をリリース。