【インタビュー】神尾佑氏|HAPPY OKINAWA FESTA 2022

Q1.復帰50年イベントに参加しての感想は?

出演した舞台「hana-1970、コザが燃えた日」の記憶がちょっとフラッシュバックしまして、もう一度、コザ騒動の時代に想いを馳せて、沖縄のことを考える1日となりました。

Q2.舞台出演以前に、沖縄との関わりは?

劇中の設定は沖縄ではなかったのですが、映画『相棒 劇場版Ⅲ 巨大密室!特例係 絶海の孤島へ』の撮影で約1ヶ月間、滞在したことがあります。リゾートホテルのようなところに滞在していたのですが、共演者が徒歩10分のところに居酒屋があるのを見つけて、それから連日通ってました。

また滞在中は時間があったのでスキューバダイビングの免許も取りました。そのダイビングショップの方に連れて行ってもらった地元の人しか行かないであろうお店のソーキそばが美味しくって。物価も安いし、ここに住みたいなとも思いました。

しかし舞台「hana-1970、コザが燃えた日」で沖縄の歴史に触れて、そんなに軽々しく「沖縄っていいよね」とは言えなくなりました。

Q3.復帰前の沖縄のことはご存知でしたか?

僕はコザ騒動が起こった1970年生まれですから、復帰前後で沖縄がどう変わったのか、イメージが湧きません。それこそ恥ずかしながら、今回の舞台に出演したことで沖縄の歴史を知りました。

Q4.沖縄のA面とB面を体感したのですね。

舞台の演出を担当した栗山民也さんがおっしゃっていました。「あの明るさの裏に、あの時代を生き抜いた人がいて、その方たちが現存されていて、そして今も基地があって、問題は解決しないまま。なのに、沖縄の人の明るさは何なのだろう?」と。投げかけられた言葉を自問しながら稽古をし、どのように芝居に落とし込んでいくか? 日々、それに挑んでいたと思います。

Q5.その答えは見つかりましたか?

いやぁ、見つからないですね。実際に沖縄の方もその答えを持って生活しているわけではないと思いますし。ただ公演中に、ロシアのウクライナ侵攻という世界情勢が大きく変化する事態が起こりました。この体験を沖縄がしてきたのかと思うと、一概に基地が良いとか悪いとかも言えませんし、綺麗事だけでは済まされないのだということを考えさせられました。

Q6.50年後の沖縄に期待することは?

50年後の沖縄どころか、基地の問題しかり、50年後のニッポンは大丈夫?という想いにかられます。僕は福島県いわき市出身ですが、原発事故の問題も現在進行形です。福島の太平洋側に防波堤がバーっと建って海岸線が様変わりしたことや、いまだに(汚染土が入った)黒コンパックが山積みになっている光景も、他府県の方はなかなか想像できないと思います。そりゃあ皆、自分の生活が一番大事ですし、そんなに外に関心は向けていられません。
なので、東京に住んでいる自分が沖縄にどうなって欲しいとか、軽々しく言えません。逆に沖縄の方がどう思っているのか? 皆さんの望みを聞いてみたいと思っています。

PROFILE
神尾佑氏
俳優

1970年生まれ、福島県出身。94年に★☆北区つかこうへい劇団に第1期生として参加。つかこうへいから芝居を学ぶ。同年に舞台『蒲田行進曲完結編〜銀ちゃんが逝く』でデビュー。以降、数々の舞台に出演する一方、映像作品にも活躍の場を広げる。近年の主な出演作品に【舞台】『ファントム』、『OP.110 ベートーヴェン「不滅の恋人」への手紙』、「死神遣いの事件帖-幽明奇譚-」【映画】『浜の朝日の嘘つきどもと』【ドラマ】『24JAPAN』(EX)、『監察医 朝顔第2シーズン』(CX)、『シェフは名探偵』(TX)、『Night Doctor』(CX)、『白い濁流』(NHK BS プレミアム)・NTV「金田一少年の事件簿」・MBS/TBS「明日、私はだれかのカノジョ」などがある。

沖縄復帰50年記念イベント|HAPPY OKINAWA FESTA 2022

注意事項

イベント参加条件 入場、観覧は無料です。 ※ステージ観覧エリアは、着席エリアと、立ち見エリアをご用意しております。 ※当日のステージ観覧整理券は配布しません。会場指定の場所にお並びいただき順番にご入場いただきます。観覧エリアでの人数が[…]

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